異色の経歴NakamuraEmi、女性の“ばけもの感”を歌う!?

「様々な職場でたくさんの素敵な人に出会えたことが、“日本の女を歌う”というテーマに繋がった」と語るNakamuraEmi。デビュー前、音楽活動と並行して、運送会社の事務員や洋服屋の店長、自動車エンジンのエンジニア等の職場を転々としたという経歴の持ち主だ。

「20代の時って、音楽をやりたいんだけど何をしたらいいかわからなくて、とてもフワフワしていたんです。気持ちも不安定で、その時の生活に合った仕事を転々としました。その中で、いろんな職場にスーパーマンみたいな人がいて。例えば工場で働いていた時は、この人だけは見ただけで1ミリのネジのズレがわかるという方がいたり。目立たないんだけどすごくかっこよくて、いつか私もこういう人たちになりたいなっていう思いが、歌詞を書いていくことで形になっていったんです」

ベストアルバム『NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST2』には、日々懸命に何かに打ち込む人々の姿が詰まっている。スタイリッシュなジャズテイストの楽曲「ばけもの」では、女性の不安定さが生々しく吐き出されている。

「女の人って、誰かに褒められるためというより、自分のために“生活を良くしよう”とか、“綺麗になろう”って思ったりする。そうやって頑張る中で、どんなに美しい人でも家に帰って素になった時、溜め息をつくこともあるんだろうなって。余計なことを考えすぎてヘコんだり。それで翌日にはまた笑顔で突き進んでいこうって切り替えて、自分を高めていく。自分もそうやって戦ってるし、周りの素敵な女性たちを見てても実感して。それで、いろいろなことを乗り越えて成長していく女性の“ばけもの感”を書きました」

「かかってこいよ」では、叩きつけるようなラップで、自分の弱さに打ち勝つために自分自身にファイティングポーズをとる。

「普段の私は超ネガティブでどんどん落ちていっちゃうんです。だから、『かかってこいよ』っていう普段使わない言葉で自分を奮い立たせようと思って書きました。言葉にしないで空気を読んで終わらせたり……それが良い時もあるけど、音楽を作る仕事では必要じゃない部分。みんなそれぞれ“なりたい自分”ってあると思うんですが、私はその部分を変えるために頑張りたくて。うまく喋れない自分をちゃんとまとめあげられるのが歌う時なんです。“変わりたい”と思うということは、“こうなりたい”というものがあるということ。少しずつ所作や言葉に気を付けることを積み重ねていけば、何かしら変化はあると思うんです。自分のペースで憧れに向かって努力していくのは楽しいんじゃないかと思うので、私もそういう女性と共に頑張れたらいいなって思います」

アルバム『NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST2』。新曲や新録音曲を含む全15曲収録。【初回限定盤(CD+Blu‐ray)】¥4,200 【通常盤(CD)】¥2,700 【アナログ盤(LP2枚組)数量限定生産】¥5,000(日本コロムビア)

ナカムラ・エミ 神奈川県厚木市出身。2016年『NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST』でメジャーデビュー。3月22日からアルバムリリースツアーがスタート。ファイナルは5月29日、EX THEATER ROPPONGI公演。

※『anan』2020年2月26日号より。写真・小笠原真紀 取材、文・小松香里

(by anan編集部)

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