オリンピック正式種目、アカデミー賞受賞…スケートボードが世界を席巻

 東京2020オリンピック(2020年夏の開催日程から1年延期)から正式種目となり、スポーツとしても注目をあびているスケートボード。ストリートカルチャーとして、ファッションや音楽とも密接に結びつき、スケーターを通してリアルな若者の姿を描いた映画も数多く生み出されてきた。
 伝説のスケボーチーム“Z-BOYS”の友情と別れを描いた実話をもとにした『ロード・オブ・ドッグタウン』(2005年)、スケーター達が集まるパラノイドパークを舞台に、スケボー少年が起こした事件をとおして思春期の少年の内面を繊細にうつした『パラノイドパーク』(07年)など、スケートボードというと“男子の遊び”のイメージもあったが、近年は“スケボー女子”も注目されている。
 ニューヨークのガールズスケーターたちの友情と絆を描いた『スケート・キッチン』(18年)。今年2月の『第92回アカデミー賞』で短編ドキュメンタリー賞を受賞したのは、アフガニスタンを舞台に、スケートボードの授業を取り入れている女子校に密着した『スケボーが私を変えるアフガニスタン 少女たちの挑戦』だった。
 今夏、オリンピックは延期になってしまったけれど、日本のスケートシーンで活躍する4人のスケーターたちが主人公の青春映画『STAND STRONG』(菊池久志監督)が7月24日に公開。さらに、クールなスケーターが登場する映画が相次いで公開される。
■『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』(8月21日公開)
 明日は卒業式。親友同士のモリーとエイミーは、高校生活の全てを勉学に費やし輝かしい進路を勝ちとった。ところが、パーティー三昧だった同級生たちも同じくらいハイレベルな進路を歩むことを知り驚愕。2人は失った時間を取り戻すべく、卒業パーティーに乗り込むことを決意する。
 オリヴィア・ワイルド初監督作。主演は、本作でゴールデン・グローブ賞にノミネートを果たした『レディ・バード』ビーニー・フェルドスタインと、『デトロイト』ケイトリン・デヴァー。たった一晩のはちゃめちゃな冒険が、全ての登場人物に気づきを与え、爆笑の後には過ぎ去った時間の愛しさと、彼らを待つ未来の美しさを予感させてくれる。
 この映画には、やんちゃだけどちゃっかりと名門大学に進学するタナー役に、スケートボーダーとして活躍のニコ・ヒラガが出演。サンフランシスコの次世代スケーターたちのDVD『CHAODOWN』の参加や、西海岸のスケーター集団「Illegal Civilization」、グラミー賞受賞ラッパー、タイラー・ザ・クリエイターがプロデュースのアパレルブランド「GOLF WANG」などのクルーとして活躍し、ストリートヘッズをけん引。『スケート・キッチン』にも出演しており、今後、スクリーンでの活躍にも期待が高まる。
 さらに、「NIKE SB」のマイアミツアーに参加し、キュートなルックスとワイルドな滑りのギャップが魅力のスケーター、ヴィクトリア・ルエスガも出演。主人公エイミーの片想いの相手、ライアン役を好演している。
■『行き止まりの世界に生まれて』(9月4日公開)
 「アメリカで最も惨めな町」イリノイ州ロックフォードに暮らすキアー、ザック、ビンの3人は、幼い頃から、貧しく暴力的な家庭から逃れるようにスケートボードにのめり込んでいた。スケート仲間は彼らにとって唯一の居場所、もう一つの家族だった。いつも一緒だった彼らも、大人になるにつれ、少しずつ道を違えていく。ようやく見つけた低賃金の仕事を始めたキアー、父親になったザック、そして映画監督になったビン。ビンのカメラは、明るく見える3人の悲惨な過去や葛藤、思わぬ一面を露わにしていく。
 希望が見えない環境、大人になる痛み、根深い親子の溝…ビンが撮りためたスケートビデオと共に描かれる12年間の軌跡に、何度も心が張り裂けそうになる。それでも、彼らの笑顔に未来は変えられると、応援せずにはいられない。痛みと希望を伴った長編ドキュメンタリー。『第91回アカデミー賞』&『第71回エミー賞』ダブルノミネート、オバマ前大統領が「年間ベストムービー」に選んだことでも話題になった。
■『mid90s ミッドナインティーズ』(9月4日公開)
 1990年代半ばのロサンゼルス。13歳のスティーヴィーは兄のイアン、母のダブニーと暮らしている。 小柄なスティーヴィーは力の強い兄に全く歯が立たず、早く大きくなって彼を見返してやりたいと願っていた。そんなある日、街のスケートボード・ショップを訪れたスティーヴィーは、店に出入りする少年たちと知り合う。彼らは驚くほど自由でかっこよく、スティーヴィーは憧れのような気持ちで、そのグループに近付こうとするが…。
 『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』出演のビーニー・フェルドスタインの兄として知られる、人気俳優ジョナ・ヒルの監督デビュー作。『レディ・バード』、『ムーンライト』などアカデミー賞の候補作を続々と世に送りだしたA24がおくる、90年代への愛と夢が詰まった青春映画。
 なお、『mid90s ミッドナインティーズ』の公開を記念し、タイトルでもある “90年代”をテーマに【『mid90s ミッドナインティーズ』ムビフェス】の開催が決定。第1弾企画は “90年代×映画”をテーマに、ニューヨークのスケーターの日常を描いた異色の青春映画『KIDS/キッズ』(1995年、ラリー・クラーク監督)と、『バッファロー’66』(1998年、ヴィンセント・ギャロ監督)の2作品を、東京・渋谷ホワイトシネクイントにて8月21日〜9月3日の期間限定で上映される。

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オリンピック正式種目、アカデミー賞受賞…スケートボードが世界を席巻