《竹内結子さん追悼》浮気男と歌舞伎界を拒絶。「新しい仕事を入れて」最後まで貫いた“女優魂”

「竹内さんの転機は、1度目の結婚と出産、そして離婚だったと思います」

 9月27日に急逝した女優の #竹内結子 さん(享年40)について、取材班は数多くの関係者に話を聞いた。多くの人が記憶していたのは、竹内さんの1度目の”転機”のことだ。

 竹内さんは2004年の映画「いま、会いにゆきます」で共演した歌舞伎俳優の #中村獅童 (48)と2005年6月に結婚し、長男を出産したが、2008年2月に離婚している。

「歌舞伎役者は“女も芸の肥やし”」をキッパリ拒絶

2004年10月、映画「いま、会いにゆきます」完成会見での竹内結子さん ©時事通信社

 竹内さんの親しい友人が語る。

「離婚の原因は、獅童が起こした不倫スキャンダルでした。しかし当時、周囲の人間は『獅童は歌舞伎役者。歌舞伎役者は女性関係も“芸の肥やし”です。竹内さんも”梨園の妻”になったのだから、獅童を許すのでしょう』などと考えていた。しかし、竹内さんはキッパリ離婚を選択した。とても驚いたのを覚えています」

歌舞伎界の跡取りではなく「私がひとりで立派に育てます」

 歌舞伎界にも未練はなかったという。

「歌舞伎界の跡取りとして獅童の母は長男の親権を欲しがっていましたが、幼い日に実母と別れて会うことができなかった竹内さんは、『私がひとりで立派に育てます』と、シングルマザーの道を選んだ。彼女は芯がしっかりしていて、一度決めたら行動に移す性格です。しばらく長男と2人暮らしでしたが、家族のことを話すときは『竹内家では』と話していた。自分は一家のあるじだと、大黒柱なんだと自負しているかのようでした。お子さんの食事はなるべく自分で作るようにしていて、旅先でもキッチン付きの宿を借りて、息子に料理を作ってあげていた。教育にも熱心で、親子2人で台場にある日本科学未来館に行ったりして寄り添っていました」

 それ以前の竹内さんを知る関係者は、口を揃えて「勝気な女性だった」と語る。たしかに竹内さんは、相手役を怒鳴りつけるなど気の強い女性の役どころを迫力の演技で見せるのが上手な女優だった。

ドラマ撮影中の事故に「どうなってるの!?」

「2004年のドラマ『プライド』(フジテレビ系)は人気絶頂の #木村拓哉 が主演で、竹内さんはヒロインでした。ある日、 #アイスホッケー の撮影現場で休憩中に木村がスティックで打ったパックがエキストラの女性に当たる事故が起きてしまった。木村より年齢もキャリアも下だった竹内さんでしたが、『どうなってるの!?』と周囲のスタッフに不満をぶつけるほどイラ立っていた。年下の女優でそんなことを言えるのは竹内さんくらいでしょう。また、別の作品ではセリフに納得がいかないと、監督のもとへ直談判することもありました」(スポーツ紙記者)

 だが、25歳で結婚、出産、そして27歳で離婚。それを経て迎えたアラサー以降は、仕事以上に子育てを優先する時期だった。

「多くのドラマや映画に出演してきた彼女ですが、実は、舞台は #三谷幸喜 さんの『君となら』(2014年)の1度しかない。舞台は稽古と本番を含めると2カ月も拘束されることになります。体力も必要で、夜が遅くなることも多いのです。だから、舞台の仕事は控えていたのです。

 また、シングルマザーの芸能人はSNSなどで子育ての様子をアップしてママタレのようなことをするのが最近の風潮ですが、彼女は一切しなかった。プライベートの切り売りをしなかったのは、離婚の時に『子供を一人前に育て上げる』という”断固たる決意”をしたからです」(前出・友人)

 離婚の際も「堂々としたものだった」(前出・スポーツ紙記者)という。

真正面から報道陣に向かっていった

「離婚について、空港で待ち受ける報道陣に対して、事務所側が別ルートで逃げ道を準備していたのですが、本人は真正面から報道陣の前に自ら向かっていったのです」(同前)

 2008年の香取慎吾主演の月9ドラマ「薔薇のない花屋」(フジテレビ系)にヒロインとして出演した際にはこんな一幕も。

愛想笑いはしないし、つまらない話にはのってこない

「クランクアップのときに演出家の方が感極まって勢いで竹内さんを抱えてお姫様抱っこしたんです。普通、そんなことしたら女優さんは驚いたり、照れ笑いすると思うのですが、彼女はまったく動じず、驚いた表情を一切表に出さなかった。インタビューでも愛想笑いはしないし、つまらない話にはのってこない。言葉遣いは丁寧で挨拶もしっかりする人でしたが、細かく自分の意見を論理的に述べる姿が印象的でした」(別のスポーツ紙記者)

 そうして育て上げた長男は15歳に。今年1月には再婚相手との間に次男が誕生。一緒に仕事したという芸能関係者が話す。

「竹内さんって『私、女優よ』という高飛車なところがなく、周囲が戸惑うほどに天真爛漫なんです。食事へお連れする時も、個室がある高級店ではなく、カウンターに客がひしめきあっているような、汚いけど美味しい老舗の焼き鳥屋を指定してきたこともありました」

 もともとビールや餃子など庶民的な食べものが好きだったという竹内さん。最近では角も取れて、“自然体の大女優”の風情を見せていたという。

 一方で、かつては「視聴率女王」として君臨した竹内さんも、2019年の主演ドラマ「スキャンダル専門弁護士 QUEEN」(フジテレビ系)の平均視聴率が6.7%と伸び悩むなど、女優としては“第2の転機”を迎えようとしていた。

 芸能プロ関係者が打ち明ける。

二人三脚で歩んできた女性マネジャーが……

「1月に下の子を出産したばかりでしたが、事務所には『新しい仕事を入れてほしい』と話していたんです。当初は出産から1年で現場復帰する予定で、今月1日のイベントの後は、新たに決まっている仕事はなかった。少し焦っていたのかも知れません。事務所の中の彼女を取り巻く環境が変わったこともあります。2年前に竹内を育て上げた社長が退任し、二人三脚で歩んできた信頼する女性マネジャーも3年ほど前に担当を外れた。

 同世代だった同じ事務所の中谷美紀(44)や柴咲コウ(39)も独立して事務所を去った。竹内さんも40歳となり、いわゆるヒロイン役ではなく、新境地を切り拓かなければいけない、大切な時期でした。そんなときに自ら命を絶つなんて……。魔が差したとしか思えません」

 17歳で映画初主演をつとめた1998年公開の「イノセントワールド」で、竹内さんを抜擢した下山天監督がこう話す。

「青森での長期ロケで、なかなかOKが出ず、悔し泣きする事もありました。『監督のイメージ通りに出来ない自分が悔しいんです』と。撮休の日には山の上から叫び声が聴こえてきたこともありました。結子さんが森の中で独りでセリフの練習をしていたのです。まだまだこれからお芝居も楽しみになっていく時でした。真面目で手が抜けない性格が、禍いの原因でなかった事を願うばかりです」

 竹内さんの女優人生”第2幕”は、まさにこれからだった。早過ぎる死が悔やまれる。

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(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))

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