山下智久を海外進出に向かわせた、バラエティー番組とは

 ジャニーズ事務所を退所した“山P”こと #山下智久 (35才)。海外進出するといわれる山下だが、決断の背景に何があったのか? 放送作家の山田美保子さんが分析します。

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バラエティー番組への熱が低かった山下クンを変えた“英語”

「どんな未来が待っているのかはわかりませんが、1人でも多くの方の心に火を灯せるような、そんな存在にいつかなれるように前に進み続けていきたいと思います」

 10月31日にジャニーズ事務所を「退所していた」山下智久クンが、11月12日、自身のインスタグラムに綴った文言の一部です。山下クンは、「この3か月という期間に僕自身の行動についてしっかりと向き合い、今までの事これからの事を改めて深く考えた結果」事務所を離れる決断をしたとも綴っています。

“この3か月”とは、未成年女性と飲酒を共にしたことと、そのまま“お持ち帰り疑惑”を指しています。

あれから、当該女子高生が、年齢を偽っていたことを“謝罪”した後、所属事務所から解雇されていたこともわかり、インスタも削除されました。

 一説には、“あの日”、山下クンが #亀梨和也 クンと会っていたのは、「亀と山P」の今後について、前向きな話し合いをするためだったともいわれているだけに、例の女子高生との“出会い”が多くのことを狂わせ、結果、山下クンが決断するに至ったようにも思います。残念です。

 そんな山下クンのプロフィールを振り返っていたら、「そうだった。仕事をご一緒していた」ことを思い出しました(汗)。『ジェネレーション天国』(フジテレビ系)です。2013年から2014年にかけて、1年ちょっとしか続かなかったのと、MCでありながら、山下クンが少々居心地悪そうにしていらしたこともあり、記憶から飛んでいたのです。失礼をお許しください。

 当時MC席に並んでいたのは #今田耕司 サン(54才)と、新人アナウンサーながらバラエティーの才能が開花し始めていた同局の #山崎夕貴 アナウンサー(33才)。パネラーとして、ジャニーズの後輩たちが出演したり、当時、山下クンとチーフマネジャーが同じだった #SMAP の中居正広クン(48才)や草なぎ剛クン(46才)、香取慎吾クン(43才)も何度か出演してくれたものです。

 後輩ではKis-My-Ft2のメンバーがよく出てくれて、彼らは毎回、爪痕を残そうと必死でした。特に堀越高校にサッカー推薦で入るも、すでに芸能界で輝かしい実績を残していた同級生の山下クンを校内で見て、事務所入りを決めたキスマイの北山宏光クン(35才)は、「MC」と「パネラー」という立場の違いに直面したハズです。

 当の山下クンは、バラエティーにおける体温がとても低かった。当然、張り芸でもなければ、だからといって引き芸でもなく、台本に見せ場が書いてあってもその通りにならないことも。でも、『ジェネ天』後にスタートし、山下クンがメインで出演した『大人のKISS英語』『山Pのkiss英語』(共にフジテレビ系)は彼に見事に“ハマった”番組だったと思います。

 海外のハイブランドの広告出演などのお仕事も舞い込むようになり、ほかのアーティストさんとは一線を画すようになった山下クン。実はその根底にあったのは、小学6年生のとき、ジャニー喜多川さん(享年87)に連れて行ってもらったアメリカで、たとえばコーラのボトルの大きさが日本のそれの倍くらいに見えたのをはじめ、大きなカルチャーショックを受けたと自らが語っています。

 ソロコンサートのMCでも、海外のアーティストは、常に大きな自信を持って行動していると説明。そんな折、ウィル・スミスさん(52才)がかかわる海外のエージェントと契約。ジャニーズ事務所を含め「二重契約」になることも許され、ジャニーさんに直訴し、説得し、インスタグラムも開設したのでした。

コロナ禍の再放送で、高視聴率を記録した『野ブタ。をプロデュース』

 恵まれていると思いました。でも山下クンはこれまでにも何度か、“そういう場所”からいなくなってしまいました。まずは、生田斗真クン(36才)、風間俊介クン(37才)、長谷川純クン(35才)と一緒だった「Four Tops」から選ばれ、「NEWS」でデビューするのです。もちろん、超人気メンバーとして、グループにはなくてはならない存在でしたが、そんな「NEWS」から2011年、突然、いなくなってしまいます。

 そして今年は、本来、「亀と山P」として新たなプロジェクトがスタートするハズでした。『ジャニーズカウントダウン2019〜2020』(フジテレビ系)で、おふたりの口から発表されたこと。修二と彰の『青春アミーゴ』から15年という記念の年の春、アルバム発売と東阪のドーム公演も予定されていました。

 しかし、新型コロナウイルス感染拡大により、ほかのアーティストさんたち同様、コンサートツアーは延期や中止に。ツアーというのは「ニューアルバムを引っさげて」が常ですから、「亀と山P」のアルバム『SI』は「発売未定」のままなのです。

 ちなみに『SI』とは、『青春アミーゴ』のサビの歌詞。同曲が主題歌となっていた『野ブタ。をプロデュース』(2005年・日本テレビ系)は、コロナ禍、再放送なのに高視聴率を記録し、「さすがは亀梨クンと山P」という声が多数上がっていました。

 11月11日付のスポーツ紙の中には「『亀と山P』宙ぶらりん」と書くところもあり、すでに山下クンが海外の映画撮影のためにカナダに行ってしまったといういま、同ユニットの今後は不確かになってしまいました。

 山下クンが「退所していた」のを受け、ワイドショーのMCやコメンテーターの皆さんは、「控え目で礼儀正しい人という印象」と話しています。それは私も同意見です。そして、おおむね、応援ムード。「子供の頃からの夢に向かい新たな一歩を踏み出していきたいと思います」と記したインスタへのコメント欄も、応援一色です。

 ジャニーさんが生きていらしたら、もちろん背中を押してくださったとも思います。海外進出は、初代アーティスト「ジャニーズ」の時代から、ジャニーさんの悲願ともいうべきものでしたから。

 でも、私は正直、“もやもや”も残っているのです。山下クンが自身の夢を叶えるために大きな一歩を踏み出したことで犠牲を強いられてきた人が少なからず、いらっしゃること。「この24年間、応援し続けてくれた」かたたちと共に、忘れないでいただきたいと思いました。

 山下智久クンの海外での成功を心より願っています。

構成/山田美保子

『踊る!さんま御!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ〜テレ)、『アップ!』(同)、『バイキングMORE』(フジテレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。

※女性セブン2020年12月3日号

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