悔し泣きの出口若武六段「もう一回、鍛え直して上がっていきたい」涙でつながる叡王戦の物語

5月24日に行われた叡王戦五番勝負の第3局。最終盤に形勢は二転三転したが、最後は 藤井聡太 叡王(竜王、王位、王将、棋聖、19)が競り勝ち、3連勝で叡王初防衛を果たした。タイトル戦では歴代2位タイとなる13連勝を成し遂げ、大山康晴十五世名人が持つ最多記録の17連勝に近づく中、終局後にがっくりとうなだれ、またファンの前で涙したのが挑戦者の出口若武六段(27)だ。終局直後は「もう一回鍛え直して上がっていきたい」と答えたが、大盤解説の会場でファンの前に立つと「ここで終わってしまうのはとても悔しいというか…」の後に言葉に詰まり、手で目頭を押さえた。堪えきれない悔し泣き。会場のファンからは、精一杯戦った出口六段に万雷の拍手が送られたが、その音が響くほどに、またさらに涙が溢れてきた。

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