第八十五回「いくら掘り下げても謎が多く、深淵な世界が広がるブルーズ・ミュージック」

夏場は、ズブズブとブルーズ・ミュージックを聴きながら、夜に埋もれていきたいときもあります。部屋でひとり酒を飲みながらブルーズを聴き、勝手に酔っ払い、酔い潰れて眠り、汗まみれで吐きながら夜中に目を覚す、なんてことが、わたしも何度かあります。そして「ああ、いま俺はブルーズだ」などと感じるわけですが、本当のブルーズはこのような安っぽい私事ではないというのも重々承知しつつ、やはりブルーズは最高なのでした。

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