春の訪れを待ち侘びる日々を彩る5曲

物価は上がるし、光熱費と税金は高いし、ニュースは悲痛な祈りを取り上げたり無視したりで右往左往するしかないしで、不幸せの一歩手前の不穏なムードが五感に捩じ込まれる毎日。泥混じりの雪解け水、日差しの温かさがカーテンの向こうから感じられる時まで確実に近づいている筈なのに、しっちゃかめっちゃかな天候に心を揺さぶられる日々。それでも空を見上げ、梅の花の綻びに目を細めるだけのゆとりは微かに残っていて、「まだ大丈夫」と自分で自分に言い聞かせながら生き延びている。春はすぐそこにある。“春”は何の比喩? きっと、おまじないのような綺麗事が口先ばかりではなく、本当のことになる瞬間。音楽は魔法ではないけれど、よく似た力がはち切れそうなほどに宿っていると、そう信じられる刹那。

物価 光熱費 税金 無視 不幸