仏コメディ映画の愛すべき鬼才、ジャック・タチの世界を彩った、楽しさあふれるサウンドトラック

先日、2020年に92歳で亡くなった作曲家で映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネのドキュメンタリー映画『モリコーネ 映画が恋した音楽家』を観た。あれも、これも、それもモリコーネだったのか!?と膨大な数の映画のスコアを書いてきたモリコーネの才能に驚嘆したところで、帰路、雑踏の中でふいに脳内に流れてきたメロディーがあった。そうそう、こういうサントラもあるよな、モリコーネとは全然違うのだけれど、その愛すべき彼のサントラ(サウンドトラック)のメロディー。一度鳴り出したら脳内麻薬のように、なかなかフェードアウトしない…。ここで言うサントラとは、いろんな作曲家が“彼”の映画作品に提供した音楽を指している。その映画監督の名はジャック・タチ(Jacques Tati 1907- 1982)という。というわけで、今回はジャック・タチの監督作品につけられたテーマ曲などを集めたアルバムを選んでみた。で、個々の楽曲の作曲家、演奏者についてはほとんど知らない。普段聴くものとまったくジャンル違いなので不勉強なのだと言い訳がましいのだけれど。

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