ディランをして「彼は自分にとってのメンター」と言わしめた、カナダのSSWの至宝、ゴードン・ライトフット

カナダ出身のアーティストといえば、誰を思い浮かべるだろうか。ニール・ヤング、ジョニ・ミッチェル、レナード・コーエン、ケイト&アンナ・マクガリグル、以前このコラムでも紹介したブルース・コバーン等など、シンガーソングライター系の人が多いような気もするが、古いところではゲス・フー、 #ザ・バンド (リヴォン・ヘルムを除く)といったバンドもある。他にもたくさん名前を挙げたいが、今回の主役はその筆頭格、ゴードン・ライトフット。数あるカナディアン・アーティストの中にあって、彼こそが多くのアーティストから尊敬を集め、カナダにこの人ありと最大の讃辞を受けるアーティストである。そのライトフットが5月1日、84歳で亡くなってしまった。老衰だということだ。本国だけでなく、ビリー・ジョエル、ブライアン・ウィルソンをはじめ、全米の音楽界からも追悼のメッセージが寄せられているが、この訃報を最も重く受け止めているのは、 ボブ・ディラン かもしれない。今回は哀悼の意味も込めて、彼のアルバム『ゴーズ・ゴールド』を取り上げつつ、ディランがらみのエピソードをからめてご紹介する。

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