小田雅久仁「体にまつわる7つの短編集。よくよく見ると、人間の体ってなんとも不気味。誰の身にも起きそうなことから、思いもよらない場所へ辿り着く」

35歳で作家デビュー、9年ぶりに発表された新作『残月記』で 吉川英治 文学新人賞と日本SF大賞を受賞した小田雅久仁さん。それから2年ぶりの新作となる本書は、文芸誌に10年以上かけて発表してきた7つの短編を集めた会期小説集だ。読みながら頭に思い描く光景が濃密になるようにと、あえて改行を減らし、ページに文字をみっちり詰め込んだと語る小田さん。自分自身が日常に退屈しているからこそ見たい、常識からかけ離れた光景を物語にしたそうで——(構成:野本由起 撮影:本社・奥西義和)

不気味 新作 作家 デビュー