丸山ゴンザレス 総延長300kmを超えるというパリの「地下迷宮」の奥深くで一服。誰もいない暗い空間に流れていく煙の向こう側に、会ったこともない連中のことを考える

ジャーナリストの丸山ゴンザレスさん。危険地帯や裏社会を主に取材し、現在はテレビに加えてYouTubeでも活躍中です。その丸山さんに欠かせないのがタバコ。スラム街で買ったご当地銘柄、麻薬の売人宅での一服、追い詰められた夜に見つめた小さな火とただよう紫煙…。旅先の路地や取材の合間にくゆらせたタバコの煙がある風景と、煙にまとわりついた記憶のかけらを手繰り寄せた丸山さんの異色の旅エッセイ『タバコの煙、旅の記憶』より「パリで出会った景色」を紹介します。

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